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画像信号処理研究室

渡邊修准教授

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ディジタル画像をもっと便利に、手軽に、安全に利用するために
  • Q
    なぜこの研究を?
  • A
    ディジタルカメラやディスプレイなどの機器の性能向上によって、ディジタル画像は、高精細化が進んでいます。例えば、4K(≒3840x2160ピクセル)ディジタル画像のデータ量は約25MBにもなります。 限りある蓄積メディアの容量や、通信回線の容量を有効に使うためには、画像圧縮技術によってデータ圧縮することが必須となります。

    多くのディジタルカメラに採用されているJPEG形式は、画像フォーマットのひとつですが、同時に画像圧縮方式の名前でもあります。 画像圧縮技術とその応用に関する研究によって、より便利に、手軽に、安全に、ディジタル画像を利用することが可能となると考えています。
  • Q
    研究の特徴
  • A
    JPEGに代表される国際標準方式についてその性能・機能向上や、応用技術の研究を行っていることが特徴です。 国際標準方式とは、世界中の国々の専門家がアイデアを出しあい、議論して規格化した方式を意味します。 いくら性能や機能が優れていても、独自の方式では機器の互換性をとることが困難になり、利用者にメリットがありません。

    JPEGとは、Joint Photographic Experts Groupの略語で、画像圧縮に関わる国際標準方式を規格化する団体の名称です。 このJPEGには世界から数百人の専門家が参加していますが、私もその一員として活動しています。 将来的には、本研究の成果を国際標準方式の一部にできればと考えています。
  • Q
    研究成果
  • A
    JPEG 2000という方式があります。これはJPEGにはない機能を大幅に追加し、圧縮性能も向上した方式です。 現在、映画や医療といったプロフェッショナルな分野での採用が進んでいます。

    このJPEG 2000で圧縮されたデータを、伸長(圧縮の逆処理)することなく画像検索を可能とする技術[1]や、圧縮効率に影響を与えずセキュリティやプライバシー保護を可能とするための知覚暗号化法[2]を発表しました。

研究成果

[1] O. Watanabe, T. Fukuhara, H. Kiya, "Codestream-Based Identification of JPEG 2000 Images with Different Coding Parameters", IEICE Trans. Inf. & Sys., vol. E95-D, no.4, pp.1120-1129 (2012).

[2] O. Watanabe, A. Uchida, T. Fukuhara and H. Kiya, "An Encryption-then-Compression System for JPEG 2000 Standard",Proc. IEEE International Conference on Acoustics, Speech and Signal Processing, no.IVMSP-L4.1, pp.1226-1230, (2015).
  • Q
    今後の展望
  • A
    現在、JPEGではJPEG XTという方式の規格化作業が進んでいます。 これはHDR(High Dynamic Range)画像を効率よく圧縮するための方式ですが、最大の特徴は既存のJPEG方式との互換性を備えている点です。

    このように、新しい方式に対しても、その性能向上や、効果的な実装方法、検索やセキュリティといった応用分野に関する研究を行いたいと考えています。

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