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超伝導エレクトロニクス研究室

吉森茂教授

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夢の超伝導送電技術を目指して!
  • Q
    なぜ、研究を?
  • A
    絶対に起こらないようなことが起きたとき、みな、奇跡が起きたとよぶでしょう。
    自然科学の中でもそのような奇跡が起きることがあります。

    今から100年以上も前のことです。 オランダのオンネス先生という科学者が、水銀を低温に冷やしながら、その電気抵抗を測定していました。電気抵抗というのは、オームの法則に出てくる”あの抵抗”のことです。 金のような金属を冷やして行くと、その抵抗は小さくはなりますが、ゼロにはなりません。でも、オンネス先生が水銀を使って実験したら、すごく低い温度、氷点下-270°あたりで、抵抗が突然ゼロになってしまったのです。

    ノーベル物理学賞を受賞するほどに有名なオンネス先生は、この現象を”超伝導”と名付けました。当時は、かの有名なアインシュタイン博士など多くの科学者が活躍していた時代です。でもどうして超伝導が起きるのか分かりませんでした。理論的に説明ができるようになるまで50年近くかかりました。その間、多くの科学者が超伝導の研究に取り組みました。

    私が超伝導の応用研究に取り組んだのは30歳近くになってからです。
    それから30年以上も超伝導の研究をしています。とても不思議な超伝導に魅せられたからです。
  • Q
    何処が良いか?
  • A
    最近は、超伝導を応用して、効率よく送電する技術の開発に取り組んでいます。 抵抗がゼロになるということは、超伝導を利用して送電すれば送電線から熱が出ないということです。環境に優しい送電技術を実現できます。

  • Q
    造ったモノ
  • A
    超伝導を利用して送電実験を行うための実験装置
超伝導を利用して送電実験を行うための実験装置を作りました(写真1)。

写真の手前に見える細長い管がステンレス製の送電管です。

その奥に見える台車の上の容器は、液体窒素を入れておく装置です。低温に冷やさないと超伝導にならないので、液体窒素を使っています。 液体窒素はとても冷たくて、氷点下-196°の液体です。

写真左側に見えるのは、太陽光発電用のパネルです。太陽光発電で作った電気を超伝導送電できれば、究極的にエコな発送電技術が完成するでしょう。

この技術の完成が私の夢です。

吉森-茂_造ったモノ

写真1 超伝導送電の実験装置
  • Q
    現在の研究
  • A
    液体窒素を使って超伝導を起こすには、Bi(ビスマス)系超伝導体と呼ばれる超伝導電線を使います。
世界中で日本でしか作られていない超伝導の電線です。ただ、この電線は、簡単に割れてしまうようなセラミクスで出来ているので、送電実験は難しいです。

写真2は電子顕微鏡を使って超伝導電線を観察したときの写真です。電子顕微鏡を使うと目には見えない小さなモノも簡単に観察できます。超伝導電線が”ボソボソ”しているのが分かります。

液体窒素を使ってうまく冷やして超伝導にして、太陽光発電パネルで作った電気をうまく送電できるように送電管の改良を行っています。

吉森 茂_現在の研究

図2 文字認識プログラム

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