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超音波工学研究室

渡辺裕二教授

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超音波とは?強力超音波とは?
一般に「超音波」というと「耳で聞こえないくらい高い周波数の音」とされていますが、専門的には「人が耳で聞くことを目的としない弾性波」のことをいいます。

弾性波とは弾性をもつ媒体(バネのような性質を持つ材料)を伝わる波のことで、金属や空気、水など、多くの弾性体が媒体として利用できます。 また、周波数に関しても制限はありません。超音波診断装置やメガネ洗浄機など、多くの場面で活躍しています。

渡辺 裕二_超音波とは?

強力超音波とは、金属の共振現象を利用して作り出した大振幅振動のことで、プラスチックや金属の溶接、超音波モータ、液体の微粒化など、対象物に物理的に作用を与えることができます。たとえば大振幅で振動する金属棒をプラスチックに押し当てると、プラスチックは瞬時に溶融します。

このことを利用して、世の中のプラスチック製品の多くは強力超音波を使って組み立て・製造されています。
  • Q
    なぜこの研究を?
  • A
    とくに強力超音波で利用する振動体は、音叉のように1つの周波数に反応して共振する必要があります。 そのためには単純かつ繊細な形状が求められます。

渡辺 裕二_なぜ、研究を?

狙った周波数で用途に応じた振動振幅を得るため、さまざまな形状についてアイデアを出し、それぞれについてシミュレーションを繰り返します。用途によっては振動体の材質や表面の微細な形状まで検討対象となります。

私の研究室では長年にわたって多くの種類の振動体を開発してきたことから、それらをベースにして、多くの企業の要望に応えられる振動体を、新たに開発しています。
  • Q
    何処が良いのか
  • A
    超音波の良いところは、媒質を選ばないことと使用するその瞬間だけ電力を消費するという2点です。

    必要に応じていろいろな材料で振動体を設計・制作できますし、また、かなりの省エネ効果が発揮できます。 したがって加工を中心として産業界からのニーズも多く、うまくできた時の達成感は言葉では言い表せません。
  • Q
    造ったモノ
  • A
    振動周波数が3MHz程度(1秒間に300万回)になると、振動振幅200nm(1mの500万分の1)でも十分に強力超音波としての威力を発揮できます。
この程度の振幅では、対象物にダメージを与えることを避けられますので、微小な部品、たとえばICチップなどの組み立てに利用できます。

現在、LSIの電極と配線パターンとの接合に利用するための振動体を製作しています。 薄い金箔同士なら数秒間で溶接できます。 溶接ムラの排除など、検討課題はまだいっぱいあります。

渡辺 裕二_造ったモノ

  • Q
    現在の研究
  • A
    強力超音波用の振動体の開発の他、小型音源を開発しています。これは山形大学・東北大学との共同研究(文化財の腐朽度調査)の分担です。

    解体修理時などに機材を持ち込んで、柱などの腐朽度を音速測定によって調べます。空洞があると、その部分の音速は遅くなります。 現場での精密な音速測定のためには、大振幅の鋭いパルスを発生する小型音源が必要ですが、「小型」「大振幅」「パルス」という一見矛盾する課題を乗り越えなければなりません。多くのアイデアについて、順番に試作・検討を繰り返しています。

渡辺 裕二_現在の研究_01

渡辺 裕二_現在の研究_02

渡辺-裕二_現在の研究_03

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