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設計工学研究室

杉林俊雄教授

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色を設計する
  • Q
    なぜ、研究を?
  • A
    高級なものを前にした時どうしますか?慎重に触ってみて、高級感を肌で感じ取ろうとするのではないでしょうか。すりすりって感じで。

    一方、電車のつり革や手すり、エスカレータの手すり、なんとなく触るのをためらった経験はないですか。 夏によく使う、白く濁ったような色で、ざらざらしているコップ、すりグラスのコップは麦茶によく合います。 そうめんを入れるなど、涼しさを感じられる器として人気ですね。どれも、物に対する人の感覚ですが、この違いはどこからくるのでしょうか。

    私たちは、この感覚の違いは品物の形状ではなく、材質そのものの見た目や触感からくるのだろうと考えています。 良いモノには高度な性能が必要ですが、買う側は見た目の満足度を満たしてくれるような付加価値も欲しいですね。

    しかし、このような付加価値を付けるには、通常は、特別な材料を使ったり、きれいな色を塗ったりするのでコストがかかります。 つまり付加価値の分、販売価格も上がってしまいます。 もし、同じ材料でも加工方法の工夫で同様な効果が出せれば、コストの増加は僅かでしょう。

    また、その加工方法を的確に伝える方法があれば、人件費の小さな海外生産もできるようになります。 私たちは材料の付加価値を上げる加工方法を研究しています。

杉林 俊雄_なぜ、研究を?

図1 金属の質感とその再現法の研究のために作った試験片
  • Q
    何処がよいか
  • A
    材料には、その特性を表す“表面性状”という値があります。
    表面性状は、表面の凹凸の深さや形などを示す複数の値で構成される材料表面の特性で、この値を指定することによって高精度な機械を作ることができます。世界共通に使われています。

    ところが、表面性状には材料の色や高級感を表現できる値は含まれていないので、見た目の付加価値が高い物を作ろうとしても、それを製造者に伝えることが困難なのです。 通常は、試作を繰り返しながら、設計者がイメージするモノを作っていくしかありません。 材料がどんな表面性状を持っていれば、高級感のある見た目に変身するのか、その方法をどうやって製造者に伝えればよいのか、これが分かれば、世界中で付加価値の高い物を作ることができるようになります。
  • Q
    造ったモノ
  • A
    研究では、特定の条件を揃えた、あるいは特定の条件を変えた材料を使用します。 このような材料は市販されていませんから自作しています。

    このような測定に使い材料を試験片と言います。
    図1は、色と表面状態の異なる試験片を作った例です。
    図2は、人間がモノに触った時の力の様子を測定する装置です。

    必要な値を測定するためには、市販されていない実験装置が必要な時もありますので、このような装置をつくる作ることもあります。

杉林 俊雄_造ったモノ

図2 金属の触感を計測する装置
  • Q
    現在の研究
  • A
     図3は、非常に精密に測定した材料の表面状態です。加工方法で全然違った凹凸になっています。 このように凹凸が違うと、材料の表面色もわずかに異なります。 どのような色が、材料に高級感を与えるのか、その表面状態はどうなっているのか、なぜ高級と感じるのかなど、材料を様々な角度から見つめています。

    日本に数台しかない測定装置も使いながら最先端の研究を進めて、
    いままでにない全く新しいモノづくりを提案します。

杉林 俊雄_現在の研究

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