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計算力学研究室

吉田勉教授

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音はこんなことを教えてくれる

計算力学研究室 教授の吉田 勉です。
音の特性を利用して材料の剛さや機械、構造物に作用している力を測定する方法の開発を試みています。
  • Q
    なぜ、研究を?
  • A
    機械や構造物には自分の重さや風、地震などの様々な力が作用します。
その力に耐えられないと構造物は壊れます。機械や構造物が壊れないようにするためには、どのくらいの大きさの力が構造物に作用しているかを知る必要があります。さて、ギターの頂部についているペグを廻すと弦がピンと張るようになり、弦には力が発生していることが分かると思います。また、弦の力が大きくなると、音色が高くなっていくことも分ると思います。弦の力と弦の音色の関係が分れば、どのくらいの力が弦に発生しているかを弦の音色から知ることができるのです。この方法を応用して、構造物を叩いた時に発する音から構造物に発生している力を測定できないかという研究を試みています。

吉田-勉_なぜ、研究を?

羽田飛行場前の架橋
最近の橋では右の写真に示すようにロープや棒などの部材を用いて道路部分を支える方式が多くなっています。それぞれのロープや棒が同じように道路部分の重さを負担していればよいのですが、一部の部材だけが大きな負担を支えているかもしれません。

部材を叩き、その音から部材が負担している力を簡単に測定できれば、
橋を安全に使うことが出来ます。
  • Q
    どこがよいか
  • A
    かんたん・安価!
構造物に発生している力を測定する方法には色々有りますが、配線作業が面倒であったり、長い期間の測定には不向きであったり、高価な機器が必要であったり、簡単に安価な機器で信頼性高く測定する方法は多くありません。右に示した写真は私の研究室で板に作用している力を測定するためにひずみゲージを貼ったときの様子です。配線が入り乱れていることが分ります。板を叩いて音を発生させ、その音から板に発生している力を推定できれば、配線作業も必要がなく、また何時でも測定ができます。


ポイント!
ひずみゲージとは物体のゆがみ(変形)具合を感知するセンサーの一種です。ペタッと貼り付けます。

吉田-勉_どこがよいか

ひずみゲージ試験
  • Q
    どうやって調べているか
  • A
    様々なパターンの音を計測し、音と力の複雑な関係を解析!
部材として丸棒を取り上げ、丸棒に加わる様々な力と、その音色との関係を調べました。実験装置は私が設計して4年生が製作しました。

①は丸棒に引っ張り力を加えた時に丸棒の音色がどのように変わるかを調べる時に造った装置です。

②は丸棒を曲げる力と音色との関係を調べる時に造った実験装置です。

③は丸棒をねじる力と音色との関係を調べる時に造った装置です。いろいろな力と音色との関係を調べています。

東京湾に架けられたGateway Bridge はトラス構造と呼ばれ、たくさんの部材を組み合わせて作られています。複数の部材を組み合わせて実際の応用を想定した④の実験装置を製作し実験しています。

図面の上では理想的な寸法形状のモノを描きますが、実際に製作したモノの寸法形状は図面の寸法とは異なり加工誤差が生じます。こうした違いは理論値と実験結果の違いとなって現れます。モノを作る時にはモノを加工する機械の性能や機能をよく理解する必要があります。私の計算力学研究室では実験装置の製作を通して、モノ造りの面白さや実用的な製作技術の修得を一つの課題としています。

吉田-勉_どうやって調べているか_01

①丸棒に引っ張り力を加えた時の音色

吉田-勉_どうやって調べているか_02

②丸棒に曲げる力を加えた時の音色

吉田-勉_どうやって調べているか_03

③丸棒にねじれる力を加えた時の音色

吉田-勉_どうやって調べているか_04

④トラス構造の部材の音色
  • Q
    計算力学研究室では
  • A
    エンジニアは自然現象の原理を上手く利用して社会に役立つモノを造り出します。
このためには、自然現象をより良く理解し、適切なモノを造ることが大切です。実験では調べられることが限られてきますので、色々な場合については数学的な解析やコンピュータ・モデルによる数値シミュレーションが大きな力を発揮します。計算力学研究室では実験と解析計算の両面から自然現象をより良く理解し工学の基礎知識や経験を深めることを目指しています。

いろいろな問題を解決して社会に安心をもたらす技術を一緒に開発しましょう!

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