HOME工学部NEWS
2021年07月02日NEWSデザイン学科

デザイン学科3年生が古紙の新規用途アイデアを発表

工学部永見研究室では㈱大久保と共同で、SDGsに貢献する「古紙の新規用途開発プロジェクト」に2020年度から取り組んでいます。現在、国内の古紙利用率は67%と低く、残りは海外の製紙会社へ販売されています。しかし、大口の輸出先であった中国では古紙の受け入れが完全停止となったため、需給バランスが崩れリサイクルの仕組みが成立しなくなることが懸念されています。そこで、国内の古紙利用を促進するため、古紙の新規利用開発に取り組んでいます。
6月16日、「古紙の新規用途開発」アイデアの発表会を開催しました。デザイン学科3年生が演習課題として取り組み、各自が企画した新規用途の課題設定、コンセプト、提案および評価について、㈱大久保の大久保代表に対してオンライン形式で発表し、質疑に応答しました。
4週間という短い検討期間にもかかわらず、新規用途の様々なアイデアが提案され、大久保代表から高い評価をいただきました。今後は、アイデアの実現化をめざして永見研究室で検討を進めていきます。

共同研究概要

目的①リサイクルシステム維持のため、古紙を利用した新規用途の開発を模索する
②プロジェクト実施の過程において古紙のリサイクルの現状を知る機会を得て、SDGsに貢献する
実施体制・拓殖大学 工学部 デザイン学科 シビックデザイン研究室(永見豊 准教授)
・株式会社 大久保(大久保薫 代表取締役社長)
参加学生・シビックデザイン研究室 木村倫太朗、鎌田優佳(4年)
・プロダクトデザインⅢ・演習(デザイン学科3年前期)古紙用途開発チーム7名

 

発表01

オンラインでの発表会

発表_02

オンラインでの発表会

評価の高かったアイデア

「古紙de 制服」鈴木一正

「紙衣」から着想して生地として制服をつくるアイデアです。アウトドア製品メーカーのモンベルは紙とコットンを掛け合わせた衣類を販売しており、その技術を応用して、大量に古紙を使用できる制服への適用を提案しました。
(鈴木一正君のコメント)
私の企画は古紙の大量消費を念頭に置いてアイデアを考えましが、プロダクトデザインの観点が疎かでした。発表をとおして、聞き手にとって分かりやすい説明の構成の工夫が必要だと気づきました。

鈴木一正作品

「古紙で明るく-新聞紙ランタン-」関塚壮大

新聞紙を素材とした組み立て式のランタンです。キャンプや災害時の一時避難時に使えるように、コンパクトで保管しやすく、手軽に使えて、片付けも簡単なデザインとしました。
(関塚壮大君のコメント)
質疑応答で耐火性の指摘がありました。私は屋外で使うものなので、燃えても大丈夫だと気軽に考えていました。今後は、ロウソクの固定方法や使用時の注意点など、安全性について検討していきたいと考えています。

関塚壮大_作品

「自分で彩るカーテン- Colortain」玉野ゆう奈

使い捨てできる紙製のカーテンを提案しました。小中学生をターゲットユーザーとして、成長に合わせて好みにあったカーテンとなるように、手軽に色塗りにより装飾できると考えました。
(玉野ゆう奈さんのコメント)
カーテンとしてレールから吊るすタイプを想定していましたが、質疑応答でロールカーテンの方が紙の特を活かせ、色塗りもしやすくなることに気づきました。使用イメージを膨らませて、子供の創作意欲が高まるような製品になるように、さらに工夫したいと思います。

玉野ゆう奈作品

㈱大久保 大久保薫 代表のコメント

学生の提案は、「古紙」をリサイクルし、新たな素材として別の商品として活かすことや、新たな用途の商品とするだけでなく、今ある「古紙」をそのままリユースし新商品とするなど、どれも興味深い提案がありました。新規用途を自分事として捉えながら、今までにない着眼点で商品を考え、さらに、古紙リサイクルの啓発としての要素をプラスしたものであり、参考になりました。このような柔軟な発想を取り入れながら、日本の古紙リサイクルの推進とSDGs社会の実現に貢献していきたいと思います。

指導教員 永見豊 准教授のコメント

昨年度の取組を踏まえて、新たな視点での提案が多く、特に新しい素材への気づきがありました。鈴木一正君の紙衣という布としての活用、関塚壮大君の新聞紙ランタンでは無地新聞紙(更紙)の存在に気づかされました。他には綿貫凜さんのこんにゃく糊コーティングによる耐久性の向上、亀山悠作君のウチワによる啓発活動、前田大輔君、鈴木哲平君の紙製品のアメニティセットなど、常識にとらわらないアイデアのタネが見つかりました。引き続き、実現化に向けて研究室のテーマとして取り組んでいきたいと考えています。

関連ページ

TOOLS