工学部NEWS
デザイン学科3年生がレーザー加工機で「包」をテーマに産学連携課題に取り組みました
2023.08.09(水)
デザイン学科
演習の様子
演習の様子
表彰の様子
【概要】
(株)LDF(産学連携研究センター内)と、拓殖大学工学部デザイン学科アルバレス・ハイメ教授・森岡大輔准教授は合同で、毎年レーザー加工機を用いたプロダクトデザイン(PD)の共同演習を行っています。2023年度前期のPDⅢ・演習では、3年生22名を対象に、4月から7月まで2グループに分けて5回ずつの演習を実施しました。今回のテーマは「つつみ」です。(株)LDFが母体となっている一般社団法人ファブデザインアソシエーション(FDA)の理事でもある王偉忠社長(デザイン学科・竹末研2014年卒業生)が代表取締役を務める(株)LooCoの協力を得た「マーケティング」を意識したコンペ方式の課題に取り組みました。7月19日に最終プレゼンを実施し審査の結果、3名が表彰されました。
(株)LooCoは、レーザー加工機を使ったスマホ周辺機器等の企画・デザイン・卸売・小売をはじめとしたビジネスをネット中心に展開している八王子市内にある企業です。
【テーマ詳細】
「つつみ(包)」という言葉は、中国ではよく使われており、「モノ」を携帯するときの入れ物、袋、カバーなどを指します。実際に(株)LooCoでも色々な「包」商品を取り扱っています。そこで今回の演習では、(株)LooCoの新商品の「つつみ」をテーマに、学生たちが同社提供の「革」材料を使ってレーザー加工機で商品を制作し、最終日にコンペ形式で企画プレゼンを行いました。
演習に先がけ、まずは(株)LooCoの王社長による講義を実施。
学生時代に起業して、年商10億までに成長した会社の紹介にはじまり、「マーケティング」を意識したものづくりについての考え方を話されました。受講した学生たちは熱心に耳を傾け、終了後には活発な質疑応答も行われました。
なお、今回受講した学生たちは、2年生のPDⅡ・演習ですでにレーザー加工機を使った基本演習を経験しています(一部、未経験学生には補習を実施)。
学生たちはその後、調査・研究を行い、アイデアスケッチや模型試作等のブラッシュアップを繰り返しました。レーザー加工機で革をカット・彫刻し、手縫いやボタンつけなどをして、作品を完成させました。
最終日のプレゼンでは、審査員に(株)LooCo代表取締役・王偉忠社長、FDA理事長・竹末俊昭さん(元デザイン学科教授)、(株)LDF/CEO・夏山一彦さんが顔を並べ、学生の発表ごとにそれぞれコメントや講評を行いました。
審査の結果、LooCo賞として荒殿遼太郎くん(茨城県立鉾田第一高等学校出身)、FDA賞として千脇義己くん(埼玉県立熊谷高等学校出身)、LDF賞として長田楽瑛莉さん(宮城県石巻高等学校出身)の3名が選ばれ、表彰されました。
◆LooCo賞
製品名: FRogo制作者:荒殿遼太郎(茨城県立鉾田第一高等学校出身)
(王社長のコメント)
「荒殿君の考えた自転車アイテムという目のつけ所とデザイン性がよかったです。もうひと工夫すれば商品化の可能性もあるかと思います。今回はコンペ形式なので、本人に興味があれば、当社で試作品を作るための会議に参加してもらって、さらにブラッシュアップして商品化を目指せればと思います。」
◆FDA賞
製品名:COWPSULE制作者:千脇義己(埼玉県立熊谷高等学校出身)
(竹末理事長のコメント)
「千脇君の作品のデザイン性・完成品のクオリティは素晴らしかった。カスタマイズできるところもよかった。長さが調整できるバリエーションがあるとさらに用途が増えてよかったかなと思います。」
◆LDF賞
製品名:かえるのおとも制作者:長田楽瑛莉(宮城県石巻高等学校出身)
(夏山CEOのコメント)
「長田さんの作品のアイデアは、子供や障がいを有する人だけではなく、これからの高齢者社会に向けてお年寄りにも使える商品なので、市場性が高いと思いました。」