FACULTY OF ENGINEERING
工学部NEWS

ウルシの木の活用プロジェクト:試作品を制作

2021.01.30(土)
デザイン学科  
永見研究室ではFEEL J ㈱と共
ウルシの木の活用プロジェクト:試作品を制作1
永見研究室ではFEEL J ㈱と共同でSDGsに貢献する「ウルシの木の活用プロジェクト」に取り組んでおり、国産漆の復興活動の一環として、産地の地域活性化を目的としたウルシの木を活用した商品開発を行なっています。
ウルシの木は樹齢15年程度で伐採するため木材としては径が小さく、漆に含まれるウルシオールにより触れるとかぶれてしまいます。一方、黄色い材色で抗菌作用があるという特徴もあります。4年生の三ツ木敦哉君がウルシの木を実際に調べたところ、伐採後1,2年程度乾燥させればウルシオールは揮発してかぶれなくなること、樹皮にある漆掻きの溝が特徴的で味わいのあることが分かりました。これらの特徴を活かして、スマホスタンドとつり革の試作品を制作しました。
スマホスタンドは、丸太から削り出した造形とし、漆掻きの溝のある樹皮を残すことで、ウルシの木への興味を引きやすくしました。つり革は多くの人が触れるので抗菌作用のあるウルシの木は適しています。また、カバー部にはウルシの木の紹介文を載せ、色や硬さ、形状にも興味をもってもらえるようにデザインしました。
1月21日、試作品についてFEEL J加藤代表とオンラインで意見交換を行いました。デザインの方向性は高く評価され、スマホスタンドは樹皮の固定やコーティング方法、つり革は製作方法が課題として挙げられました。今後は製品化に向けて検討を進めていきます。
ウルシの木の活用プロジェクト:試作品を制作2制作した吊り手
ウルシの木の活用プロジェクト:試作品を制作3オンラインでの会議(研究室から会議に参加)
ウルシの木の活用プロジェクト:試作品を制作6ロゴマークの印字
ウルシの木の活用プロジェクト:試作品を制作4制作したスマホスタンド
ウルシの木の活用プロジェクト:試作品を制作5樹皮を見せるデザイン

三ツ木敦哉さんのコメント

ウルシの木を用いた製品をテーマとして卒業研究に取り組み、抗菌性や黄色い材色の特徴をデザインに活かすことができました。また、つり革の製作では丸太の径が小さいため、材同士を接着し加工する方法に苦心しました。今後は、本研究で新たに分かった課題などを解決し、製品化に進むことを願います。

関連ページ

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永見研究室とFEEL J ㈱とのウルシの木の活用プロジェクトがスタート
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ウルシの木の活用プロジェクト
https://www.feelj.jp/read/detail/urushinoki2020

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